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Mar./2003
 以前改装した建物OKRが雑誌に掲載された数週間後。土曜日の昼過ぎ、食事中のところへ少し声が弾んだ女性から電話があった。新しく購入した家の改装を考えていたその女性は、雑誌を本屋で何気なくパラパラと見て、その本を家に買って帰りOKRを見つけたそうだ。一目で気に入り・・・っといった内容の電話だった。そして次の日、同じ名字の少し声が落ち込んだ男性から電話があった。男性は、予算が少ない事を申し訳なさそうに述べた。兎に角1度会って話をすることにした。もちろんOKRで。その当日OKRでは、O夫妻と共にうどんを打っていた。そのうどんを寝かせている間に、来訪者の話を聞いた。
 YMRのクライアントの要望は、「大切な犬の為の家」を作って下さいとの事。「犬小屋」の依頼だった。

 大阪駅側、新梅田シティの真向かい。開発の波がすぐそこまでやってきている古い住宅密集地。隣家の壁までたった30cm程。新梅田シティのミラーガラスに反射した青白い光が北から射し、影は南へ伸びる。なんとも不思議な場所。

 改装計画の建物は、昭和52年築の木造2階建て瓦屋根。1階にある2つの4帖半の部屋は真っ暗。トイレ、台所も真っ黒。兎に角暗くて狭い。2階の6帖2間へは、1間で上りきる階段で結ばれている。これでは犬は上がれるが下りられない。
 使い物にならない1階をどうするか。集合住宅と違う木造の1軒家のメリットは何か。延床17坪ほどしかない建物に吹き抜け1.5坪を取り入れてというか1.5坪さらに床面積を減らし、15.5坪。吹抜けに出て来る梁と柱を架け替え、構造補強を行う。新たに設けた天窓からの光が、吹抜けを通して1階まで降りてくる。小さな家全体を1つの空間として捉らえ、細分化されていた部屋を根本から考え直す。グレーに塗られたキッチンの天井、高さを低く抑えた各部屋への入り口、荒削りの2階天井。この質感と天井高さの違いが、一続きの大きな空間がだらだらとつながってしまう事を避けている。床面積はミニマムに近いが、手に入れた空間は非常に質の高い大きな空間だ。

 天窓越しに見える新梅田シティの空中庭園が吹抜けにかかるブリッジと重なって見える。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

Dec./2002
 大阪駅から徒歩数分の所に、こんな昭和初期の風情が残っているとは思わなかった。