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Dec./2015
 どちらかというとあまり最初は乗り気じゃなかったんだと思う。それは、住んでいる「建物」の取材ではなく、そこに住んでいる「人となり」の取材だからだったと思う。私だけの「まんなか」を見つける、なんていうちょっと漠然とした題目で季刊誌の取材が始まる。一旦始まるとこれがなかなか結構慌ただしい。
 取材に来られたライター、カメラマン共に同年代だったということもあり、気がついたら3時間近くも話が弾み、撮影用のデモンストレーションでキッチンに立ってカットされたサツマイモがスパイスの効いたチップスになって出来上がっていた。

  

  

May/2004
 何か荷物を届けに行ったついでに世間話を小一時間。手作りのお菓子を頂きながら。次の住宅で使う革製品を試作してもらうことに。家を作ったことによって思わぬ方向に色々と展開している。なんとも面白い。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

Dec./2003
 人の縁というのは不思議なものだ。1998年の春、上海から神戸に戻ってきた我々は、新しい事務所と自らの住まい探しで住み慣れた六甲駅近くの不動産屋を彷徨っていた。たまたま立ち寄った小さな不動産屋さんで仕事をしていたwさん。これからの大きな夢を持ち込んだ我々と意気投合し、いずれは設計を依頼したいと。それから4年半、本当にその時がやってきた。

 最終的な計画地に決まるまでの数年間は幾つも候補地を見て回った。そのどれもが「ここに家が建てられますか?」から始まる。敷地に平らな部分が全く無く、高低差が30m程の土地。崩れかかった石積み擁壁の土地・・・そのどれもが我々の想像を掻きたてるものばかり。
 Ww夫妻との打ち合わせには、よく家族についての話題が出る。家族が何をし、どのように過ごし、どのように変わっていくか。常に家族単位で物を考えている。家族4人で始めたテニスは今は生活の中心であり、テニスで知り合った人と家族ぐるみで交流し輪が広がっていく。家への些細な思いは全くない。もっと大きな「助け合い、隠し事無く、なんでも話し合える家族の家」至極当たり前の事を求めている。そんな家族が過ごす家には、個室は不要。寝る場所以外は、土足で良いと。数年かけてようやく辿り着いた計画地は、もともとテニスコートだった155坪の土地。
 ここに家族4人+1犬の為のつまらない「ふつう」を排除した「大切な家族」の家を計画する。

 計画建物は、天井高さ4m以上ある急勾配の屋根がかかる「食の場」が中心となる。ここに家族が集い時を過ごす。手作りのピザを焼いたり、子供が宿題をしたり、新聞を読んだり、音楽を聴いたり、うたた寝をしたり、泣いたり笑ったり、他の家族がやって来て宴会場となったり。ここがこの家族そのもの。
 この「食の場」の南側、北側に外部空間が連続している。南側は何の影も落ちない木製デッキ「フユノテラス」。キラキラと光る冬の神戸の海が眩しい。北側は大きな山を日影から望むレンガ敷きの「ナツノテラス」。夏でもひんやりとして気持ちいい。両テラスへの大きな窓には、カーテンはなくテラスに並んだ「食の場」の可能性を高めている。「食の場」の床は、床暖房が埋設されたモルタル敷き。一旦蓄熱すると家全体が1日中ぽかぽかと小春日和のよう。
 革で鞄をつくる妻wさんの「アトリエ」が独立してある。ここは日中家に家族がいない時だけ使用する、集中して作業に取りかかれる場。どれだけ散らかっていても家族に迷惑が掛からないようにしている。
 それから「食の場」を見下ろす位置に14帖ほどの「寝る所」ロフトを設けている。

 家の中は誰が何を話しているか、皆が知っている。家族が情報を共有し時間を共有する。自然な家族の姿がここにはある。